ファスティング、回復期

回復期(リカバリーフェイズ)

ファスティング終了後、普段の食事に戻していく期間を
回復期(リカバリーフェズ)といいます。

食べるということへの「リハビリ期間」です。

ファスティング直後は細胞が飢餓状態になっており、
吸収力が高まっているため、良いものも悪いもの関係なく
積極的に体内に取り込まれます。

急激なリバウンドにも繋がるため、
回復期は準備期、断食期以上に重要な期間です。

回復期も、準備期以上にファスティング日数と同じだけ確保することが必要とされています。

回復期は、正しい食へと意識を向けることにより、
思考・嗜好を変え、身体を大切にすることを学ぶために
重要な期間であるといえます。

しっかり噛むのも重要です。

【回復期の食事】

回復期では、食事量や内容を徐々にビルドアップさせ、
普段の食事に戻していきましょう。

6日間のファスティングの場合、

回復期の 1~3 日目はベースを柔らかく炊いた玄米粥として野菜中心の副菜や汁物を、

4 日目以降は玄米ご飯を中心に野菜や豆類、魚介類などを入れていくのが理想的です。

回復期 1 日目、特に 1 食目は柔らかく炊いた玄米粥、もしくはスープを少量だけ摂るようにしましょう。

1.主食

ファスティング後にいきなり白米や砂糖などの高GI値食品を摂ると、
リバウンドに直結するため、インスリンサージ※を起こさないよう、
未精製の玄米や全粒粉、野菜などを中心とした低GI値食品から摂りましょう。

※インスリンサージ=糖質摂取後に血糖値が跳ね上がること

2.主菜、副菜

たんぱく質や脂質の含有量が多い肉類などは、
ファスティング中に休んでいた消化器官を急激に活動させて
負担を掛けます。

玄米、豆類、魚介類、肉類というように、
植物性の物から順に摂取し、肉類は 1 週間後以降から、
鳥肉(豚・牛の順番)から摂っていきます。

理想は、いきなり消化活動を起こさない様に
アミノ酸製剤などから始めることです。

脂質の摂取は、回復期 4 日目以降から再開し、
ω-6 などの植物油は控え、フラックスオイルやフィッシュオイルなどω-3を中心に摂取します。

トランス脂肪酸は徹底排除し、動物性脂質も極力避けましょう。

【注意】

1.嗜好品

ファスティング直後は、たばこやお酒、菓子類などの嗜好品、
乳製品などの摂取で体内環境を急激に悪化させる可能性があるため、
摂取を極力控えましょう。

2.アルコール

アルコールは非常に毒性が強く、肝臓にも負担が掛かります。
肝臓機能障害、脳機能障害、記憶力の低下、
うつなどを誘発する可能性がありますが、

ファスティング明けの身体はアルコールの影響を強く受けやすい状態であると言えます。

最低でもファスティング後2週間程はアルコールの摂取を控えましょう。

【参考資料】
宮城島大樹 『究極のファスティング』